秋の訪れが感じられるこの時期は、ブドウが旬の果物として挙げられます。そんなブドウですが、品種によって紫や黄緑など色が異なっていますよね。それはなぜでしょうか?
〇アントシアニンの多さで色が変わる?
ブドウの表面の皮には、アントシアニンという色素が含まれています。そのアントシアニンの量によって色が変化します。そのため、黄緑であるシャインマスカットは
アントシアニンが少なく、黒いニューピオーネや巨峰という品種はアントシアニンが多く含まれているということです。ブドウの他にも、ブルーベリーに多く含まれています。
秋と言えば、食欲の秋。皆さんもぜひさまざまな種類のブドウを食べ比べしてみてはいかがでしょうか?
夏の特徴として入道雲がありますが、皆さんは雲と聞くと何色を思い浮かべますか?きっと多くの人が白だと考えると思います。では、雲は
なぜ白く見えるのでしょうか?
それには光の散乱が関係しています。そもそも雲は、雲粒と言われる小さな水の粒が集まってできています。
その雲粒に、赤・橙・黄・緑・青・紫の6色の光が混ざっている太陽光が差し込むと、大気中に漂う粒子よりも雲粒のほうが大きいことから、
普段反射せず通過している光まで様々な方向に反射します。すべての色には波長があり、その波長が混ざると白くなります。そのため、6色
の色が混ざり合い白く見えるのです。雲自体が白いのではなく、光が混ざり合って白く見えているのですね。
日本の夏の風物詩といえば花火。夜空に大きく打ち上げられる花火は、人々の心をワクワクさせてくれます。その鮮やかな色はどのようにして生み出されているのでしょうか?
〇花火の色の仕組み
江戸時代までは、オレンジ色の花火しか生み出すことができませんでした。なぜなら、薬品が含まれていない火薬そのものの色がオレンジ色であるからです。しかし、現在は技術が進歩したため、色鮮やかな花火を見ることができるようになりました。それぞれの色を出すことは炎色反応と呼ばれ、リチウムは赤、ナトリウムは黄、カリウムは紫となります。
夏にはぜひ花火大会に足を運んで、夜空に打ち上げられる鮮やかな花火を楽しんでみてください。
花嫁の憧れの衣装といえば、ウエディングドレス。なぜウエディングドレスに白が多いのか、皆さんはご存じでしょうか?
〇ヴィクトリア女王がきっかけ?
19世紀以前までの貴族階級では、赤や黒、青など、さまざまな色のウエディングドレスを着用している人が多かったようです。しかし、1840年にイギリスのヴィクトリア女王が結婚式で白のウエディングドレスを着用し、たいへんな評判を呼びました。このことをきっかけとして、上流階級だけでなく、庶民までもが純白のドレスを身に着けるようになったのです。
〇純白のウエディングドレスに込められた意味
純白を保つことの大変さや、生地が貴重であることから、白は「富の象徴」とされてきました。しかし、現代では「純粋」「神聖」「真実」の象徴とされています。また、何色にでも染まることができる白には「あなたの色に染まりたい」というメッセージも含まれています。
引越しの時に荷物を詰めるダンボールには白がよく使われています。なぜ黒や茶色など他の色ではないのでしょうか?
それは白がもつ心理的
な効果が関係しているからなのです。白は一般的に「清潔」さや「純粋」といったことばを連想させる色です。それ以外に、白は黒に比べて
軽く感じさせる色ともいわれています。つまり、引っ越しの荷物の重さを視覚的に軽減するために、白いダンボールを使っているのです。
こうした色の軽重感が活用されている場面は他にもあります。例えば、高級ホテルのラウンジでは、高級感や重厚感を演出するために黒
などの暗めの色を使っています。また、バルコニーに開放感を演出するために白を多く使うなど、色の心理的効果が様々な場所にちりばめ
られているのです。
歌舞伎でなぜ白塗りの化粧をしているのか知っていますか?歌舞伎が発展した江戸時代の頃には、現在のようなに電気を使った明るい照明ではなく、外の自然光を取り入れるか、行灯の明かりで照らすしかありませんでした。
明るさが足りなく舞台の役者の顔が見えにくいことから考え出されたのが、顔全体を白で塗る白りです。顔を白く塗ることで、遠くで見ている人にも登場人物を目立たせることができるようになりました。
現在では、白塗りした上に様々な色を使い隈取というデザインをすることが多いです。使われる色によって、意味合いが異なってくるのです。よく目にする赤い隈取りは、正義や主人公を表現することが多く、それに比べ青い隈取りは、悪を表現します。歌舞伎の化粧には色を使ってダイレクトに伝える力があります。
お医者さんの仕事着というと白衣をイメージする人が多いと思います。しかし、手術をするときに着ている手術着は青や緑ですよね。どうしてでしょうか。
●「補色残像」ってなに?
人間は同じ色を見続けると目が刺激を受け疲れてくるため、見ている色とは反対の色を作り出そうとします。これが「補色残像」です。
お医者さんは手術中、赤い血をずっと見ています。赤を見続けた後に他のものにパッと目を移すと、反対の色である青や緑が残像として残ります。そうすると目が慣れるまで手を止めなければなりませんが、そんな時間はないですし、正しい色が分からない状態で手術を続けるのは危険ですよね。
この現象をやわらげるために、赤の反対である青や緑の手術着が使われているのです。
●こんな別の効果も!
他にも、青や緑は人に落ち着きを与える効果があるため、手術前、緊張している患者さんをリラックスさせることができます。また、人を興奮させる色である赤を見てもお医者さんが落ち着いて手術できるよう、青や緑を使っています。特に緑には目の疲れを和らげる効果もあるので、長時間手術をして疲れた目を癒してくれるのです。
手術着に青や緑が使われている理由には、様々な意味があったんですね。
縁起物として知られるだるまですが、なぜ赤い色をしているのでしょうか?
それは、禅宗の開祖として知られるインドの高僧である達磨太師が緋色(赤)の法衣を身に纏っていたことから、赤になったとされています。達磨のモデルである達磨大師は、何年も辛抱強く座禅を組み続けたせいで手足が無くなったとされていて、丸い形も達磨大師の座禅した姿を模しています。
また、江戸時代には疱瘡(天然痘)が流行し、疱瘡神は火や血の色である赤を嫌うという言い伝えがあるため、赤は魔除けの色とされました。そこで、さまざまな病や災いを防ぐおまじないとして、赤いだるまが広まったと言われています。だるまの他にも、飛騨地方の「さるぼぼ」や会津地方の「赤べこ」など、疫病除けや無病息災を願って作られた玩具には赤のパワーが用いられています。
水は透明なのにそれが凍った雪は白いのって、当たり前だけどよく考えると不思議ですよね。なぜ雪になると色が変わるのでしょうか?
●色が見える仕組み
雪がどうして白いのかを説明する前に、まずは色が見える仕組みについて知る必要があります。実は色というのは物体そのものが放っているのではなく、光の反射によって見えているのです。
太陽の光はほぼ全ての色を持っています。その光が物体に当たったとき、物体に吸収される色と反射する色があって、反射した色だけが目に入ってきます。つまり反射した色が目に見えて、吸収された色が見えないという仕組みになっているのです。
ところが白というのは様々な色の光を全て反射したときに見える色であり、他の色とは少し違う特徴を持っています。
●雪はどうして白いの?
ここからが本題です。雪は細かな結晶がたくさん集まってできています。そのひとつひとつに光が当たり反射した光が、別の結晶から反射された光とぶつかってあちこちに乱反射している状態になります。この乱反射した光の色が全て混ざり合うことで、雪は白に見えるのです。
水の状態の時は、透明な水に光を当てても吸収・反射されず光が通り過ぎてしまうため、水は透明に見えます。しかしそれが凍って雪になったときは、光が反射し合うことで白に見えるという仕組みだったのです。
夏に生き生きとしていた緑の葉が、秋になると黄色や赤になるのはなぜでしょうか?
春から夏にかけて、葉っぱは木を成長させるための栄養を作ります。この役割を果たしているのが「葉緑素(クロロフィル)」という緑の色素です。
しかし、気温が下がり寒くなってくると、葉と枝の間が狭くなり、水や養分が行き来しづらくなってしまいます。すると葉緑素の働きが弱まり、葉から緑の色素が抜けていくのです。
葉緑素がなくなったあとに残る「カロテノイド」と呼ばれる黄色の色素。
もしくは、光合成でつくられた糖やアミノ酸などの養分が太陽の光を浴びることで「アントシアニン」という赤い色素をつくります。
これらの成分が作用して、緑の葉っぱは、秋になると黄色や赤になるのです。
息抜きに近場の紅葉を見に行ってみてはいかがでしょうか?
ハロウィンのカボチャといったら、オレンジのものが頭に思い浮かびます。
ハロウィンの飾りには、私たちが日頃よく目にする緑のカボチャではなく、なぜオレンジのカボチャが使われているのでしょうか?
実はカボチャには、「緑のカボチャ=西洋カボチャ」と「オレンジのカボチャ=ペポカボチャ」の2つの種類があります。
アメリカから日本に伝わったハロウィンは、オレンジのペポカボチャを使うのが主流で、それがそのまま日本に伝わったため、ハロウィンのカボチャといったらオレンジのカボチャ!という常識が定着しました。
また、オレンジのカボチャを見るとなんだか気分が上がってきませんか?
実は、オレンジには「元気・陽気・冒険心」のイメージや、フレンドリーになれる」、「仲間意識を強める」などの効果があるため、オレンジを見ると陽気な気持ちになり、みんなで盛り上がりやすくなったりします。
皆さんも友達と盛り上がりたいとき、オレンジのグッズを取り入れてみると、より楽しい気分になるかもしれません!
今年の9月10日は「十五夜」です。
皆さんは、月を描くとき何色で書きますか?
月を書くときに、日本では「黄色」で描く人が多いですが、アメリカやイギリスでは「白」や「シルバー」で描きます。
国や地域によって色の捉え方が異なるなんて面白いですね!
夜空を見上げると、白く輝く月があります。
では、実際の月は何色なのでしょうか?
月の表面は、ほぼ灰色の岩石で覆われています。しかし、太陽の光が月に反射して白く光っているように見えるのです。
地球の表面は空気で覆われているため、月の光はこの空気の層を通して地球に届きます。
光は空気の中を長く通ると黄色のように見えます。さらに長く通過をすると、赤のように見えます。そのため、月の光に色があるように見えるのは、地球の空気が関係しています。
皆さんも9月10日は空を見上げて、月を見てみてください!
日本は海に囲まれている国です。いよいよ、夏が始まり、暑くなってきました。そんな時は海に行きたくなりますね。海の水透明なのに、なぜ海は青く見えるのでしょうか?
海が青く見えるのには「太陽の光」が関係しています。
太陽光には、それぞれ波長の違う、赤・橙・黄・緑・青・青紫の光が含まれています。
海水の表面に太陽光が反射すると赤い光は水の分子に吸収され、青や緑の光は色々な方向に散らばってしまいます。
そのため、水の中で吸収されずそのまま海中深くまで進んでいきます。海中まで進んだ青い光は海底の砂に反射して、私たちの目に入るため海は青く見えるのです。
また、海にはさまざまな浮遊物があります。光の波長よりも大きな浮遊粒子が存在すると、光はこれらの粒子によって反射され、海中に散らばってしまいます。
反射の色は海の状態や水質によって変わりますが、青い光は波長が短いため分散しやすいのです。
水が澄んでいるほど、青い光が強く散らばり、鮮やかな青色が見えます。
さらに、深海では光がほとんど届かないため、赤も青も色の認識がしづらくなります。そのため、赤い深海魚は他の色の魚と同じようにほぼ真っ黒に見え、敵に見つかりにくくなり、生き残るチャンスが増えます。陸では、目立ちやすく鮮やかな赤も、深海では生き残りやすいです。
ほかにも、海の色は、空の色や雲の形、波の状態にも影響されるそうです。
海に行く際には、ぜひ海の色もお楽しみください。
梅の旬は短く、日本の梅の旬は早い地域で5月下旬から7月下旬までとなっています。
取れたての梅は青みがかっていますが、梅干しはどうして赤いのでしょうか?
梅干しはシソの葉(赤シソ)で漬け込みます。
赤シソで漬けているから赤なんじゃない?と思うかもしれませんが、シソは漢字で書くと紫蘇となり、赤色ではなく紫色をしています。
では、紫色のシソでつけたのに梅干しが赤いのはなぜでしょうか?
実はここでも理科で習う酸とアルカリの化学反応が関係しています。
赤シソには『シソニン』という色素が含まれいます。
『シソニン』は酸を加えると赤くなり、アルカリ性のものを加えると青くなります。
梅にはクエン酸が含まれているので、クエン酸に反応して赤くなっているのです。
またシソには梅を赤くするだけではなく、防腐力と殺菌作用があります。
なので保存食として昔から食べられているのです。
梅に含まれているクエン酸は疲労回復にも効果あり、夏バテ防止食材として良いとされていますね!
普段、何気なく口にしている梅干しの赤色にも理由があるということがわかり、とても面白いですね。
紫陽花の花の色は赤、青、紫と色々ありますよね。
この色づく部分は花ではなくガクといいます。ひとつの株でも場所によって色が違っていたり、咲き始めから咲き終わりまでの色が変化します。
そんな紫陽花の色の違いはなにが理由なのでしょうか?
紫陽花の色は土の酸性度によってきまります。
土が酸性だと青色、アルカリ性だとピンクの紫陽花が咲きます。
紫陽花の色素に「アルミニウムイオン」と結合すると青くなるという性質があるためだと言われています。
なので、土にとけているアルミニウムの含有度が少ないと吸収されるアルミニウムの量も少なくなるので、紫陽花は赤くなります。
また紫陽花は咲き始めから咲き終わりまでの色が変化します。
時間とともに紫陽花の色が変化するのは土壌の成分が流れだしたりして、酸性度やアルミニウムの量が変化することが原因といわれています。
●紫陽花の色別花言葉と色彩心理
<ピンク~赤紫>
花言葉は『元気な女性』
赤やピンクに色付く紫陽花は主にヨーロッパで育ちます。
赤は情熱的な愛情表現やロマンティックなムード、ゴージャスな雰囲気を演出します。また赤い食材は元気がほしいとき、食欲がないときに食卓を華やかにします。
ピンクは不安を和らげてホッとしたいとき、包み込むような愛情を表現したいときにいいといわれています。
<青~青紫>
花言葉は『澄みきって清らかな』『知的な人』『神秘的』
紫陽花の定番カラー、青や紫。
青は物静かな思考を引き出すとともに、誠実さや信頼感、知性とむすびつく色であり、自立神経の副交感神経を優位にさせてるよう働きかける色です。
逆に落ち込んでいるときは青を多用することは逆効果です。さみしい時に孤独感を感じるときには青を使うことは避けましょう。
青紫は高貴で優雅な色として親しまれており、静かな時間を過ごしたいとき、じっくりと考えを深めたいときに、よい色です。
<白>
花言葉は『寛容』
紫陽花は色の移ろいが特徴的なお花ですが、じつは白色もあります。
白は国や文化背景により大きく解釈がことなる色であり、どんな色にも染めることができる白は純真無垢なイメージが強く、世界的にウエディングドレスの色として認識されています。
寛容とは心が広いという意味であり、白は純粋で染まらない印象があるのでそのような花言葉がついたのかもしれませんね。
紫陽花の色がもつ心理と花言葉の関係、いかがでしたか?紫陽花を見るときは、色に注目してみてくださいね。
囲碁とは、黒と白の碁石と碁盤を使って遊ぶ陣取りゲームです。
2500年以上前に中国で誕生した「人類の歴史上最も古いゲーム」といわれています。
囲碁は2人で行い、一方が白、もう一方が黒を持って対戦し、黒と白がお互いに陣地を広げあい、
「囲った陣地の大きい方が勝ち」というシンプルなゲームです。
ただ陣地を広げるだけでなく、「相手の石を囲って取る」という囲碁には欠かかせないこのルールがあるおかげで、
より複雑でおもしろいゲームになっています。
囲碁で使う碁石は、白と黒の二色がありますが、実は微妙に大きさが違うんです!
どちらが大きいかわかりますか?
実は正式な碁石は、白い碁石の方が少し小さく作られています。
それはなぜでしょうか?
それは色の見え方に大きく関係しているのです。白は膨張色なので大きく見えて、黒は収縮色なので小さく感じられます。
同じ大きさで作ると白の碁石の方が大きく見えてしまいます。
そのため、並べた時に同じ大きさに見えるように黒の方が少し大きく作られているのです。
★危険や禁止によく使われる「赤」
→規制標識に使われる
「駐車禁止」「車両通行禁止」「一方通行」「通行止め」など
消防車が赤いのも注意をひく色であり、人間の感覚に訴える効果があります。
また、見るだけで炎の色を連想させ、火の用心を思い起こします。
★注意によく使われる「黄色」
→警戒標識
「車線数減少」「学校あり」など赤と同じようによく目立ち、人の目には前方に飛び出して近く大きく見えるという特性から、
標識以外にも児童の帽子や工事現場、踏切などの注意喚起するものに使われています。
★目に付きやすく読み取りやすい青色
→「指示標識」「案内標識」など
「車線数減少」「学校あり」など
くっきりと明るい青は、視認性が高いため、情報を伝える色としてよく使用されています。
特に「白地に青」や「青地に白」の文字は瞬時に判断し、正しく情報が伝わりやすい効果があります。
★気持ちを落ち着かれせ和らげる効果があり、速いスピードで走っていても確実に読み取れる緑色。
→「高速道路標識」など
自然界に最も多いカラーで、目に優しく、頭をすっきりさせる作用があり、
安全・安心のサインでもあるので、非常口への誘導として使われています。
●ポストは最初は赤では無かった
日本に最初にポストができたのは、今から150年も前の1871年のことです。
このころは、まだポストは木で作られており、「書状集箱」などと呼ばれていました。
翌年以降、郵便制度が全国に広まるにあたり、黒のペンキで塗ったものに切り替わっていきました。
つまり、ポストは最初から赤ではなかったのです。
この黒塗りのポストは、夜や雨の日などには目立たず、わかりにくいものでした。
また、
・『郵便箱』を『垂便箱』と読み違えて中に排せつしていった人がいた
・爆竹が突っ込まれる放火事件が起こった
などの事件が発生していました。
●ポストが赤になったのは、いつから?
ポストが赤くなったのは、最初のポストが出来てから37年後の1908年のことです。
この年はじめて鉄でできた赤いポストが町に置かれました。
このときポストを赤くぬった理由は、やはり赤が一番目につくからということのようです。
町の中に置いたときにどんな色にすればよく目立つかということから決定されたのです。
なぜポストが赤いかは、その色がよく目立つためというわけです。
また、日本はイギリスの郵便制度を導入したこともあって、イギリスと同じ赤にしたともいわれています。
フランスやドイツは黄色、アメリカは青色で、国によってポストの色に違いはありますが、やはり目立つ色にしています。
●なぜ紅白は縁起が良いの?
日本では古くから紅白の色は、めでたい、お祝い、縁起がよい、といった意味で祝いの席の紅白幕や紅白餅、紅白饅頭など
縁起物に用いられています。
これは由来に諸説ありますが、赤色が赤ちゃんというように出生を意味し、白色が死装束の色のように死や別れを意味するところから、
その 2つの色を組み合わせることによって人生そのものを表しているという説や、花嫁衣裳の色であるという説、
古来から赤飯を炊いて祝っていたことから赤飯の色であるという説などが主な由来として知られています。
●縁起物以外に用いられる紅白
縁起の良いものとして扱われる以外に、紅白歌合戦や、赤白帽、紅白戦など、縁起物以外にも主に
「対抗する2組」を表すものとして紅白は用いられます。そのルーツは諸説ありますが、そのひとつに源平合戦とする説があり、
源氏が白旗を、平氏が紅旗を掲げて戦ったことが挙げられます。合戦に用いられた配色であり、また、対照的な色合いでもあることから、
以来、対抗する配色として用いられるようになったようです。
●紅白はなぜ赤白といわないの?
紅白はなぜ、紅白(コウハク)なのでしょう?赤白(セキハク)とは言わないのでしょうか?
それは、漢字の読みにおいて、「セキ」という意味が中国では「赤裸々」「赤貧」などのように「裸」「むき出し」などの悪い意味を持つためです。
現代でも中国では「赤」という文字は使用せず、あかい意味で「紅」の文字が使われています。
●警察のパトカーはなぜ白黒の2色に赤いランプなの?
パトカーはなぜ白と黒の色になったのでしょうか。
また、ランプの色はどのように決まったのでしょうか。
パトカーとは「パトロールカー」の略で、警察官が取り締まりのための巡回など、警察活動のために利用する自動車です。
パトカーが日本に初めて登場した当時は、日本で生産される自動車の色は白色がほとんどで、パトカーも白一色だと他の一般車と区別することが難しくなりました。
結果として1955年ごろ、一般車とパトカーを区別できるように白一色から白と黒のデザインになりました。
ちなみに、アメリカのパトカーを参考にして白黒のツートンカラーになったようです。
当時はほとんどの道路が舗装されていなかったため、車両が汚れやすかったようです。
そのため、パトカーの下半分の汚れを目立ちにくくするために黒色にしたといわれています。
日本のパトカーはアメリカの影響を強く受けているんですね。
パトカーのランプの色についても考えてみましょう。
パトカーのランプに使われる色といえば、「赤」を思い浮かべますよね。
一方で、青いランプのパトカーを見たことがある人もいるかもしれません。
では、パトランプの色によって違いはあるのでしょうか。
日本のパトカーのランプの色は基本的には赤色です。
日本では「道路交通法施行令」により、緊急自動車の条件として赤色の警光灯をつけることが義務付けられています。
つまり、緊急車両として使われるパトカーは、法律で決まっているため赤い警光灯をつけているのです。
緊急車両の警光灯に使われる色が「赤」になった理由については、「赤」は世界的に危険や警告を示す色として使用されていたからだと
考えられます。「赤」は危険を連想する色です。そのため、注意を引きつけやすい色でもあります。
世界中の信号では「止まれ」などの警告の指示として「赤」が使われています。
このように、注意を引きつけやすく危険・警告を連想させる色であるため、「赤」が使われるようになったと考えられます。
一方、青いランプのパトカーは通称「青パト」と呼ばれる防犯パトロールカーです。
地域の自主防犯活動として警察と国土交通省から許可された団体が防犯パトロール用して使用している車両です。
●黒板の色はどうして黒ではなくて緑なの?
黒板は、学校の教室で使われており、みなさんもよく知っている存在でしょう。
しかし、黒板という名前なのにどうして黒ではなく、深い緑色なのでしょうか?
黒板は、学校制度が定められた明治時代にアメリカから持ち込まれました。
その時の黒板は名前の通りの黒い板で、英語での名前「BLACK BOARD」を直訳して「黒板」になりました。
しかし、黒の染料が入手困難であったことに加えて、以下のような理由から深い緑色になったといわれています。
●緑の色が持つ色彩心理効果である鎮静作用やストレス減少効果を利用するため
●黒よりも緑の方が目に優しいため
●窓からの光が反射して黒板が光ってしまい、文字が見づらいため
●黒板に塗る塗料で天然材料から緑色を出すのが難しかったため
お馴染みの深い緑色の黒板にそんな理由があったんですね。
●レスキュー隊や消防士の服どうしてオレンジ色なの?
目立ちやすいオレンジ色は「視認性が良い」からです。
オレンジ色は、遠くからでもハッキリと見え、「誘目性」(目につきやすくて発見されやすい)にも優れています。
誘目性が高い色の代表は「信号の赤」です。
え?オレンジ色より赤色なの??
そうなのです。視認性と誘目性だけを取ると、オレンジ色よりも赤色の方が上になります。
では、どうして赤色を使わないのでしょうか?
赤色は単独で用いるとよく目立つ色なのですが・・・
少し暗い所で、他の色と混在すると目立たなくなるのです。
このような理由から遭難者から目立つよう、またレスキュー隊自身も遭難しないようにオレンジ色なのです。
また、オレンジ色は航海・航空の保安施設では「危険を知す色」として使われています。
身近なところでは、船の救命具や浮き輪、ブイにもオレンジ色が使われています。
遭難で目立ちやすいという理由から、宇宙飛行士の出発時の宇宙服もオレンジなのです。
万が一、打上げに失敗して、脱出した時でも飛行士を見つけやすいからです。
●テニスボールはなぜ黄色?
国際テニス連盟(ITF)では、テニスの正式の試合で使えるボールは、白か黄色と定められていますが、
現在は、黄色のボールが主流となっています。なぜでしょうか?
当時一般レベルではクレーコート(土)が主流で、白のボールだとコートの土で汚れるため、コートとボールが同じ色になってしまい、見えにくいということがありました。
また、カラーテレビの普及により、黄色はテレビ中継の際、画面上で映えて見えます。
夜の試合も多くなり、暗くても比較的見やすい黄色のボールは広く使われるようになりました。
そして1986年のウィンブルドンで正式にボールが白から黄色に変更されたことで、「テニスボールは黄色」というイメージが定着したといえそうです。
●テニスボールが黄色いワケは光の屈折率にあり
テニスボールが黄色い理由に迫る前に、そもそも人が色を見るしくみを説明します。
色は、その物体がその色を放っているのではなく、光の反射によってその色に見えています。
そこには光の屈折率が関係しています。
赤い色は、光の屈折率が小さく、青い色は、光の屈折率が大きい。そして黄色はその中間です。
すなわち、テニスボールのあの色は最も光の屈折率による影響や誤差をうけにくい色になるのです。
7月7日は「七夕」の日で、織姫(おりひめ)さまと彦星(ひこぼし)さまが、天の川をわたって、1年に一度だけ会うことのできる日です。
短冊に願いごとを書いて笹に飾る行事と覚えている人も多いことでしょう。
色とりどりの短冊にどんな願い事を書くか悩むのも、七夕の楽しみのひとつです。
この短冊、実は色にも意味があるのをご存知ですか?
もともとは青、赤、黄、白、黒の5色が基本でした。
童謡「たなばたさま」でも「五色(ごしき)の短冊 わたしが書いた」と歌われていますよね。
これは中国の陰陽五行説に由来するもので、自然界のすべてのものを木、火、土、金、水の5つにあてはめる考え方のこと。
この5つの要素を色で表すと、それぞれ青(緑)は木、赤は火、黄は土、白は金、黒(紫)は水となります。
七夕飾りにおいては、短冊にこの5色を使用することで、魔除けになるとされていました。
また、この「陰陽五行説」は、人間が生きる上で大切な考え方である「五徳(仁・礼・信・義・智)」にも通じるとして、短冊の色ごとに以下のような意味を込めたそう。
◆木(青・緑) 人間力を高める
「○○できるようになりますように」や「○○をなおせますように」など、
成長や人間力を高める願い事が良いとされているので、自分の苦手なこと、短所をなおしたいという願い事がおすすめです。
◆火(赤) 先祖や親への感謝
「いつもありがとう」や「いつまでも健康で元気でいてね」などの願い事は赤の短冊に書きます。
◆土(黄) 人を大切に思う、信頼感を育む
「お友達がたくさんできますように」「恥ずかしがり屋がなおりますように」など、人間関係に関連する願い事がおすすめです。
◆金(白) 義務や決まりを守る
「○○をやる」「寝坊しませんように」などルールを守る願い事は白の短冊に書きます。
◆水(黒・紫) 学業向上
「勉強が出来ますように」や「テストや受験がうまくいきますように」など学業成就は紫や黒の短冊に書きます。
短冊の色の意味にあわせた願い事を書くと、願いが叶いやすくなるともいわれています。
現代の日本では、短冊の色はあまり意識されなくなりましたが、願い事に合わせて短冊の色を選んでみてはいかがでしょうか。
サッカーボールが誕生した1800年代後半はサッカーボールの色は「茶色」が一般的でした。
では、なぜ白黒になったのでしょうか?
その理由は、「テレビ」にあります。
日本でもテレビが販売され始めた頃、テレビの色は白黒でした。
サッカーボールは茶色のため、白黒テレビではボールが白一色になり、見えにくいという事態が起こりました。
そうして誕生したのが白黒のサッカーボールで、1968年に開催されたメキシコオリンピックから使用されています。
さて、白黒サッカーボールは白と黒がどれくらいの比率で組み合わされているか知っていますか?
白が20枚、黒が12枚です。この比率は数学者アルキメデスが考えた多面体の法則を利用しています。
この比率は白が多いですが、それには理由があり、白色を多めにすることで、黒色が浮いて立体的に見えるからです。
昔のテレビは白黒でしたので、一色のサッカーボールでは見えにくいのが難点でした。
しかし、黒色なら白色に見えるサッカーボールのポイントになり認識できます。
反対に黒の比率が多いと、白黒テレビではピッチの色が黒色になるので、ボールが転がっている時に見えにくいのです。
カラーテレビが普及してからは、サッカーボールも様々な色・デザインが登場していますが、
サッカーボールといえば、何色?と聞かれたら、白と黒!と答える人が多いのではないでしょうか。
春の晴れ渡る空に元気に泳いでいるのが「こいのぼり」!
「こいのぼり」はよく見るといろんな色がありますが、何か意味があるのでしょうか?
●「こいの色」のヒミツ
一般的なこいのぼりは、黒色、赤色、青色の3色で構成されています。
こいのぼりの色は中国の五行説(全てのものは木・火・土・金・水の5つの要素からなり、それぞれが互いに影響を与え合い、循環するという説)が由来となっています。
◆黒=真鯉(まごい)「お父さん」
黒色は冬や命を支える水を表す色。大黒柱である父親。
◆赤=緋鯉(ひごい)「お母さん」
赤色は生命を育む夏や知恵のシンボルである火を表す色。生命を担う母親。
◆青=子鯉(こごい)「子ども」
青色は春や木を表す色。成長していく子供。
こいのぼりの起源は江戸時代なのですが、その頃は黒の真鯉だけだったそうで、江戸時代の浮世絵には黒の真鯉しか描かれていません。
明治時代に緋鯉が加わり、昭和になると青や緑の子鯉を加えるようになりました。
●こいのぼりを飾る順番
基本のこいのぼりの飾り順は、1番上に一家の大黒柱である黒色の真鯉。その下に、母親である赤色の緋鯉。
一番下に、成長を願う青色の子鯉の順で飾ります。4番目(2人目の子供)以降に関しては色に決まりはありません。
子供が増えるに従い、「緑」「紫」「ピンク」などの鯉を足していく家庭も多いようです。
こう考えると、こいのぼりはその家庭の幸せな家族そのものを表していることがわかりますね。
●どうしてこいのぼりを飾るの?
「鯉」というお魚は、強くて流れが速くて強い川でも元気に泳ぎ、滝をものぼってしまう魚。
そんなたくましい鯉のように、子どもたちが元気に大きくなることをお願いする意味が込められています。
こいのぼりの一番上の五色で筒状のヒラヒラしているものを「吹き流し」といいます。
これも中国の五行説の思想に基づいて、「青=木」「赤=火」「黄=土」「白=金」「黒=水」を表し、
魔除けとして子どもの無事な成長を願って悪いものを追い払う意味が込められています。
4月は新入学 の季節です。
新小学一年生がランドセルを重 そうに背負 う姿がとてもかわいらしく、時にはあぶなっかしくも見える時期ですね。
さて、新小学一年生といえば、黄色 のランドセルカバーを付けていますよね。
なぜランドセルカバーは赤でも青 でもなく、黄色なのでしょうか?
こたえは、目立つ色の黄色いランドセルカバーを付けていれば、道路で運転ドライバーの人や、
まわりの人から目立って見つけやすいので、交通安全・防犯にとても役立つから</font color=”ff0000”>です。
運転ドライバーに「赤・黄・青」の3色のうち、どの色が気付きやすいか検証した結果、
「黄色」が一番目につきやすい</font color=”ff0000”>ということが分かったので、黄色を身に着けるようになったのです。
このように多くの色がある中で、人目につきやすく発見されやすい色を「誘目性が高い」</font color=”ff0000”>といいます。
グレーの道路の上では、ドライバーにとって黄色がとても見えやすい色なのです。
ランドセルカバー以外にも、黄色い帽子、黄色の防犯ブザー、黄色のワッペンなど子供のまわりには黄色のアイテムがたくさんありますね!
普段の生活で何気なく見ている色でも色々な意味があるんですね。