なぜなぜ?あの色この色
6月:梅干しはなぜ赤いの?
梅の旬は短く、日本の梅の旬は早い地域で5月下旬から7月下旬までとなっています。
取れたての梅は青みがかっていますが、梅干しはどうして赤いのでしょうか?
梅干しはシソの葉(赤シソ)で漬け込みます。
赤シソで漬けているから赤なんじゃない?と思うかもしれませんが、シソは漢字で書くと紫蘇となり、赤色ではなく紫色をしています。
では、紫色のシソでつけたのに梅干しが赤いのはなぜでしょうか?
実はここでも理科で習う酸とアルカリの化学反応が関係しています。
赤シソには『シソニン』という色素が含まれいます。
『シソニン』は酸を加えると赤くなり、アルカリ性のものを加えると青くなります。
梅にはクエン酸が含まれているので、クエン酸に反応して赤くなっているのです。
またシソには梅を赤くするだけではなく、防腐力と殺菌作用があります。
なので保存食として昔から食べられているのです。
梅に含まれているクエン酸は疲労回復にも効果あり、夏バテ防止食材として良いとされていますね!
普段、何気なく口にしている梅干しの赤色にも理由があるということがわかり、とても面白いですね。
5月:紫陽花の色の違いのヒミツ
紫陽花の花の色は赤、青、紫と色々ありますよね。
この色づく部分は花ではなくガクといいます。ひとつの株でも場所によって色が違っていたり、咲き始めから咲き終わりまでの色が変化します。
そんな紫陽花の色の違いはなにが理由なのでしょうか?
紫陽花の色は土の酸性度によってきまります。
土が酸性だと青色、アルカリ性だとピンクの紫陽花が咲きます。
紫陽花の色素に「アルミニウム」と結合すると青くなるという性質があるためだと言われています。
なので、土にとけているアルミニウムの含有度が少ないと吸収されるアルミニウムの量も少なくなるので、紫陽花は赤くなります。
また紫陽花は七変化とよばれることもあります。
時間とともに紫陽花の色が変化するのは土壌の成分が流れだしたりして、酸性度やアルミニウムの量が変化することが原因といわれています。
●紫陽花の色別花言葉と色彩心理
<ピンク~赤紫>
花言葉は『元気な女性』『強い愛情』
赤やピンクに色付く紫陽花は主にヨーロッパで育ちます。
赤は情熱的な愛情表現やロマンティックなムード、ゴージャスな雰囲気を演出します。また赤い食材は元気がほしいとき、食欲がないときに食卓を華やかにします。
ピンクは不安を和らげてホッとしたいとき、包み込むような愛情を表現したいときにいいといわれています。
<青~青紫>
花言葉は『冷淡』『無情』『知的』『神秘的』
紫陽花の定番カラー、青や紫。
青は物静かな思考を引き出すとともに、誠実さや信頼感、知性とむすびつく色であり、自立神経の副交感神経を優位にさせてるよう働きかける色です。
逆に落ち込んでいるときは青を多用することは逆効果です。さみしい時に孤独感を感じるときには青を使うことは避けましょう。
青紫は高貴で優雅な色として親しまれており、静かな時間を過ごしたいとき、じっくりと考えを深めたいときに、心を静めて洞察力を向上させてくれる色です。
<白>
花言葉は『寛容』『一途な愛情』
紫陽花は色の移ろいが特徴的なお花ですが、じつは白色もあります。
白は
国や文化背景により大きく解釈がことなる色であり、どんな色にも染めることができる白は純真無垢なイメージが強く、世界的にウエディングドレスの色として認識されています。
逆に紫陽花では白のどの色にも染まっていない洗練されたイメージから、懐が広い意味を表す花言葉がついたとされています。
紫陽花の色がもつ心理と花言葉の関係、いかがでしたか?
色や品種によって異なる花言葉…紫陽花って知れば知るほどruby>奥深いお花なので、興味をもっていただけたのはないでしょうか。
今後紫陽花を見るときは、花の色に注目してみてくださいね。
3月:囲碁の色のヒミツ
囲碁とは、黒と白の碁石と碁盤を使って遊ぶ陣取りゲームです。
2500年以上前に中国で誕生した「人類の歴史上最も古いゲーム」といわれています。
囲碁は2人で行い、一方が白、もう一方が黒を持って対戦し、黒と白がお互いに陣地を広げあい、
「囲った陣地の大きい方が勝ち」というシンプルなゲームです。
ただ陣地を広げるだけでなく、「相手の石を囲って取る」という囲碁には欠かかせないこのルールがあるおかげで、
より複雑でおもしろいゲームになっています。
囲碁で使う碁石は、白と黒の二色がありますが、実は微妙に大きさが違うんです!
どちらが大きいかわかりますか?
実は正式な碁石は、白い碁石の方が少し小さく作られています。
それはなぜでしょうか?
それは色の見え方に大きく関係しているのです。白は膨張色なので大きく見えて、黒は収縮色なので小さく感じられます。
同じ大きさで作ると白の碁石の方が大きく見えてしまいます。
そのため、並べた時に同じ大きさに見えるように黒の方が少し大きく作られているのです。
2月:道路標識の色のヒミツ
★危険や禁止によく使われる「赤」
→規制標識に使われる
「駐車禁止」「車両通行禁止」「一方通行」「通行止め」など
消防車が赤いのも注意をひく色であり、人間の感覚に訴える効果があります。
また、見るだけで炎の色を連想させ、火の用心を思い起こします。
★注意によく使われる「黄色」
→警戒標識
「車線数減少」「学校あり」など赤と同じようによく目立ち、人の目には前方に飛び出して近く大きく見えるという特性から、
標識以外にも児童の帽子や工事現場、踏切などの注意喚起するものに使われています。
★目に付きやすく読み取りやすい青色
→「指示標識」「案内標識」など
「車線数減少」「学校あり」など
くっきりと明るい青は、視認性が高いため、情報を伝える色としてよく使用されています。
特に「白地に青」や「青地に白」の文字は瞬時に判断し、正しく情報が伝わりやすい効果があります。
★気持ちを落ち着かれせ和らげる効果があり、速いスピードで走っていても確実に読み取れる緑色。
→「高速道路標識」など
自然界に最も多いカラーで、目に優しく、頭をすっきりさせる作用があり、
安全・安心のサインでもあるので、非常口への誘導として使われています。
1月:郵便ポストはなぜ赤色なの?
●ポストは最初は赤では無かった
日本に最初にポストができたのは、今から150年も前の1871年のことです。
このころは、まだポストは木で作られており、「書状集箱」などと呼ばれていました。
翌年以降、郵便制度が全国に広まるにあたり、黒のペンキで塗ったものに切り替わっていきました。
つまり、ポストは最初から赤ではなかったのです。
この黒塗りのポストは、夜や雨の日などには目立たず、わかりにくいものでした。
また、
・『郵便箱』を『垂便箱』と読み違えて中に排せつしていった人がいた
・爆竹が突っ込まれる放火事件が起こった
などの事件が発生していました。
●ポストが赤になったのは、いつから?
ポストが赤くなったのは、最初のポストが出来てから37年後の1908年のことです。
この年はじめて鉄でできた赤いポストが町に置かれました。
このときポストを赤くぬった理由は、やはり赤が一番目につくからということのようです。
町の中に置いたときにどんな色にすればよく目立つかということから決定されたのです。
なぜポストが赤いかは、その色がよく目立つためというわけです。
また、日本はイギリスの郵便制度を導入したこともあって、イギリスと同じ赤にしたともいわれています。
フランスやドイツは黄色、アメリカは青色で、国によってポストの色に違いはありますが、やはり目立つ色にしています。
12月:正月はどうして紅白の色が多いの?
●なぜ紅白は縁起が良いの?
日本では古くから紅白の色は、めでたい、お祝い、縁起がよい、といった意味で祝いの席の紅白幕や紅白餅、紅白饅頭など
縁起物に用いられています。
これは由来に諸説ありますが、赤色が赤ちゃんというように出生を意味し、白色が死装束の色のように死や別れを意味するところから、
その 2つの色を組み合わせることによって人生そのものを表しているという説や、花嫁衣裳の色であるという説、
古来から赤飯を炊いて祝っていたことから赤飯の色であるという説などが主な由来として知られています。
●縁起物以外に用いられる紅白
縁起の良いものとして扱われる以外に、紅白歌合戦や、赤白帽、紅白戦など、縁起物以外にも主に
「対抗する2組」を表すものとして紅白は用いられます。そのルーツは諸説ありますが、そのひとつに源平合戦とする説があり、
源氏が白旗を、平氏が紅旗を掲げて戦ったことが挙げられます。合戦に用いられた配色であり、また、対照的な色合いでもあることから、
以来、対抗する配色として用いられるようになったようです。
●紅白はなぜ赤白といわないの?
紅白はなぜ、紅白(コウハク)なのでしょう?赤白(セキハク)とは言わないのでしょうか?
それは、漢字の読みにおいて、「セキ」という意味が中国では「赤裸々」「赤貧」などのように「裸」「むき出し」などの悪い意味を持つためです。
現代でも中国では「赤」という文字は使用せず、あかい意味で「紅」の文字が使われています。
11月:なぜパトカーは白黒、ランプは赤なの?
●警察のパトカーはなぜ白黒の2色に赤いランプなの?
パトカーはなぜ白と黒の色になったのでしょうか。
また、ランプの色はどのように決まったのでしょうか。
パトカーとは「パトロールカー」の略で、警察官が取り締まりのための巡回など、警察活動のために利用する自動車です。
パトカーが日本に初めて登場した当時は、日本で生産される自動車の色は白色がほとんどで、パトカーも白一色だと他の一般車と区別することが難しくなりました。
結果として1955年ごろ、一般車とパトカーを区別できるように白一色から白と黒のデザインになりました。
ちなみに、アメリカのパトカーを参考にして白黒のツートンカラーになったようです。
当時はほとんどの道路が舗装されていなかったため、車両が汚れやすかったようです。
そのため、パトカーの下半分の汚れを目立ちにくくするために黒色にしたといわれています。
日本のパトカーはアメリカの影響を強く受けているんですね。
パトカーのランプの色についても考えてみましょう。
パトカーのランプに使われる色といえば、「赤」を思い浮かべますよね。
一方で、青いランプのパトカーを見たことがある人もいるかもしれません。
では、パトランプの色によって違いはあるのでしょうか。
日本のパトカーのランプの色は基本的には赤色です。
日本では「道路交通法施行令」により、緊急自動車の条件として赤色の警光灯をつけることが義務付けられています。
つまり、緊急車両として使われるパトカーは、法律で決まっているため赤い警光灯をつけているのです。
緊急車両の警光灯に使われる色が「赤」になった理由については、「赤」は世界的に危険や警告を示す色として使用されていたからだと
考えられます。「赤」は危険を連想する色です。そのため、注意を引きつけやすい色でもあります。
世界中の信号では「止まれ」などの警告の指示として「赤」が使われています。
このように、注意を引きつけやすく危険・警告を連想させる色であるため、「赤」が使われるようになったと考えられます。
一方、青いランプのパトカーは通称「青パト」と呼ばれる防犯パトロールカーです。
地域の自主防犯活動として警察と国土交通省から許可された団体が防犯パトロール用して使用している車両です。
10月:黒板の色はどうして黒ではなくて緑なの?
●黒板の色はどうして黒ではなくて緑なの?
黒板は、学校の教室で使われており、みなさんもよく知っている存在でしょう。
しかし、黒板という名前なのにどうして黒ではなく、深い緑色なのでしょうか?
黒板は、学校制度が定められた明治時代にアメリカから持ち込まれました。
その時の黒板は名前の通りの黒い板で、英語での名前「BLACK BOARD」を直訳して「黒板」になりました。
しかし、黒の染料が入手困難であったことに加えて、以下のような理由から深い緑色になったといわれています。
●緑の色が持つ色彩心理効果である鎮静作用やストレス減少効果を利用するため
●黒よりも緑の方が目に優しいため
●窓からの光が反射して黒板が光ってしまい、文字が見づらいため
●黒板に塗る塗料で天然材料から緑色を出すのが難しかったため
お馴染みの深い緑色の黒板にそんな理由があったんですね。
9月:レスキュー隊や消防士の服は、なぜオレンジ色なの?
●レスキュー隊や消防士の服どうしてオレンジ色なの?
目立ちやすいオレンジ色は「視認性が良い」からです。
オレンジ色は、遠くからでもハッキリと見え、「誘目性」(目につきやすくて発見されやすい)にも優れています。
誘目性が高い色の代表は「信号の赤」です。
え?オレンジ色より赤色なの??
そうなのです。視認性と誘目性だけを取ると、オレンジ色よりも赤色の方が上になります。
では、どうして赤色を使わないのでしょうか?
赤色は単独で用いるとよく目立つ色なのですが・・・
少し暗い所で、他の色と混在すると目立たなくなるのです。
このような理由から遭難者から目立つよう、またレスキュー隊自身も遭難しないようにオレンジ色なのです。
また、オレンジ色は航海・航空の保安施設では「危険を知す色」として使われています。
身近なところでは、船の救命具や浮き輪、ブイにもオレンジ色が使われています。
遭難で目立ちやすいという理由から、宇宙飛行士の出発時の宇宙服もオレンジなのです。
万が一、打上げに失敗して、脱出した時でも飛行士を見つけやすいからです。
8月:テニスボールはどうして黄色なの?
●テニスボールはなぜ黄色?
国際テニス連盟(ITF)では、テニスの正式の試合で使えるボールは、白か黄色と定められていますが、
現在は、黄色のボールが主流となっています。なぜでしょうか?
当時一般レベルではクレーコート(土)が主流で、白のボールだとコートの土で汚れるため、コートとボールが同じ色になってしまい、見えにくいということがありました。
また、カラーテレビの普及により、黄色はテレビ中継の際、画面上で映えて見えます。
夜の試合も多くなり、暗くても比較的見やすい黄色のボールは広く使われるようになりました。
そして1986年のウィンブルドンで正式にボールが白から黄色に変更されたことで、「テニスボールは黄色」というイメージが定着したといえそうです。
●テニスボールが黄色いワケは光の屈折率にあり
テニスボールが黄色い理由に迫る前に、そもそも人が色を見るしくみを説明します。
色は、その物体がその色を放っているのではなく、光の反射によってその色に見えています。
そこには光の屈折率が関係しています。
赤い色は、光の屈折率が小さく、青い色は、光の屈折率が大きい。そして黄色はその中間です。
すなわち、テニスボールのあの色は最も光の屈折率による影響や誤差をうけにくい色になるのです。
7月:七夕にかざる短冊の色のヒミツ
7月7日は「七夕」の日で、織姫(おりひめ)さまと彦星(ひこぼし)さまが、天の川をわたって、1年に一度だけ会うことのできる日です。
短冊に願いごとを書いて笹に飾る行事と覚えている人も多いことでしょう。
色とりどりの短冊にどんな願い事を書くか悩むのも、七夕の楽しみのひとつです。
この短冊、実は色にも意味があるのをご存知ですか?
もともとは青、赤、黄、白、黒の5色が基本でした。
童謡「たなばたさま」でも「五色(ごしき)の短冊 わたしが書いた」と歌われていますよね。
これは中国の陰陽五行説に由来するもので、自然界のすべてのものを木、火、土、金、水の5つにあてはめる考え方のこと。
この5つの要素を色で表すと、それぞれ青(緑)は木、赤は火、黄は土、白は金、黒(紫)は水となります。
七夕飾りにおいては、短冊にこの5色を使用することで、魔除けになるとされていました。
また、この「陰陽五行説」は、人間が生きる上で大切な考え方である「五徳(仁・礼・信・義・智)」にも通じるとして、短冊の色ごとに以下のような意味を込めたそう。
◆木(青・緑) 人間力を高める
「○○できるようになりますように」や「○○をなおせますように」など、
成長や人間力を高める願い事が良いとされているので、自分の苦手なこと、短所をなおしたいという願い事がおすすめです。
◆火(赤) 先祖や親への感謝
「いつもありがとう」や「いつまでも健康で元気でいてね」などの願い事は赤の短冊に書きます。
◆土(黄) 人を大切に思う、信頼感を育む
「お友達がたくさんできますように」「恥ずかしがり屋がなおりますように」など、人間関係に関連する願い事がおすすめです。
◆金(白) 義務や決まりを守る
「○○をやる」「寝坊しませんように」などルールを守る願い事は白の短冊に書きます。
◆水(黒・紫) 学業向上
「勉強が出来ますように」や「テストや受験がうまくいきますように」など学業成就は紫や黒の短冊に書きます。
短冊の色の意味にあわせた願い事を書くと、願いが叶いやすくなるともいわれています。
現代の日本では、短冊の色はあまり意識されなくなりましたが、願い事に合わせて短冊の色を選んでみてはいかがでしょうか。
6月:サッカーボールはどうして白黒なの?
サッカーボールが誕生した1800年代後半はサッカーボールの色は「茶色」が一般的でした。
では、なぜ白黒になったのでしょうか?
その理由は、「テレビ」にあります。
日本でもテレビが販売され始めた頃、テレビの色は白黒でした。
サッカーボールは茶色のため、白黒テレビではボールが白一色になり、見えにくいという事態が起こりました。
そうして誕生したのが白黒のサッカーボールで、1968年に開催されたメキシコオリンピックから使用されています。
さて、白黒サッカーボールは白と黒がどれくらいの比率で組み合わされているか知っていますか?
白が20枚、黒が12枚です。この比率は数学者アルキメデスが考えた多面体の法則を利用しています。
この比率は白が多いですが、それには理由があり、白色を多めにすることで、黒色が浮いて立体的に見えるからです。
昔のテレビは白黒でしたので、一色のサッカーボールでは見えにくいのが難点でした。
しかし、黒色なら白色に見えるサッカーボールのポイントになり認識できます。
反対に黒の比率が多いと、白黒テレビではピッチの色が黒色になるので、ボールが転がっている時に見えにくいのです。
カラーテレビが普及してからは、サッカーボールも様々な色・デザインが登場していますが、
サッカーボールといえば、何色?と聞かれたら、白と黒!と答える人が多いのではないでしょうか。
5月:こいのぼりの色のヒミツ
春の晴れ渡る空に元気に泳いでいるのが「こいのぼり」!
「こいのぼり」はよく見るといろんな色がありますが、何か意味があるのでしょうか?
●「こいの色」のヒミツ
一般的なこいのぼりは、黒色、赤色、青色の3色で構成されています。
こいのぼりの色は中国の五行説(全てのものは木・火・土・金・水の5つの要素からなり、それぞれが互いに影響を与え合い、循環するという説)が由来となっています。
◆黒=真鯉(まごい)「お父さん」
黒色は冬や命を支える水を表す色。大黒柱である父親。
◆赤=緋鯉(ひごい)「お母さん」
赤色は生命を育む夏や知恵のシンボルである火を表す色。生命を担う母親。
◆青=子鯉(こごい)「子ども」
青色は春や木を表す色。成長していく子供。
こいのぼりの起源は江戸時代なのですが、その頃は黒の真鯉だけだったそうで、江戸時代の浮世絵には黒の真鯉しか描かれていません。
明治時代に緋鯉が加わり、昭和になると青や緑の子鯉を加えるようになりました。
●こいのぼりを飾る順番
基本のこいのぼりの飾り順は、1番上に一家の大黒柱である黒色の真鯉。その下に、母親である赤色の緋鯉。
一番下に、成長を願う青色の子鯉の順で飾ります。4番目(2人目の子供)以降に関しては色に決まりはありません。
子供が増えるに従い、「緑」「紫」「ピンク」などの鯉を足していく家庭も多いようです。
こう考えると、こいのぼりはその家庭の幸せな家族そのものを表していることがわかりますね。
●どうしてこいのぼりを飾るの?
「鯉」というお魚は、強くて流れが速くて強い川でも元気に泳ぎ、滝をものぼってしまう魚。
そんなたくましい鯉のように、子どもたちが元気に大きくなることをお願いする意味が込められています。
こいのぼりの一番上の五色で筒状のヒラヒラしているものを「吹き流し」といいます。
これも中国の五行説の思想に基づいて、「青=木」「赤=火」「黄=土」「白=金」「黒=水」を表し、
魔除けとして子どもの無事な成長を願って悪いものを追い払う意味が込められています。
4月:新小学一年生のランドセルカバーはどうして黄色なの?
4月は新入学 の季節です。
新小学一年生がランドセルを重 そうに背負 う姿がとてもかわいらしく、時にはあぶなっかしくも見える時期ですね。
さて、新小学一年生といえば、黄色 のランドセルカバーを付けていますよね。
なぜランドセルカバーは赤でも青 でもなく、黄色なのでしょうか?
こたえは、目立つ色の黄色いランドセルカバーを付けていれば、道路で運転ドライバーの人や、
まわりの人から目立って見つけやすいので、交通安全・防犯にとても役立つからです。
運転ドライバーに「赤・黄・青」の3色のうち、どの色が気付きやすいか検証した結果、
「黄色」が一番目につきやすいということが分かったので、黄色を身に着けるようになったのです。
このように多くの色がある中で、人目につきやすく発見されやすい色を「誘目性が高い」といいます。
グレーの道路の上では、ドライバーにとって黄色がとても見えやすい色なのです。
ランドセルカバー以外にも、黄色い帽子、黄色の防犯ブザー、黄色のワッペンなど子供のまわりには黄色のアイテムがたくさんありますね!
普段の生活で何気なく見ている色でも色々な意味があるんですね。